かにこんぱす

彫金ブログだったけど、ある日突然「乳がんです。もう治りません。」と宣告された妻を支えたい夫の日記

気分転換

抗がん剤の副作用か、だるい眠いと言って横になってる時間が以前より増えたのでベッドを購入しました。

寝起きの動作が楽になったと妻もよろこんでくれたので、こっちも嬉しい。

で、これをきっかけにして部屋の模様替えをすることに。基本的に妻が快適に過ごせるように考えながらの作業です。

色々と案をだしたけど、「それじゃあベッドで横になってテレビ見れなーい」とか、「なんか狭い感じねー」とかダメ出しを受けつつも何とか形になりました。妻はテレビが大好きなので、ベッドで横になって見られる配置にすることが第一条件なのですw

付き合ってた頃は、一緒にいても見たい番組があるからって、さっさと帰ったりしてたなぁ(´;ω;`)

結局、TVラックを新しく購入する事になりました。

まあ、気分転換して機嫌が良くなり更に体調も良くなってくれたらいいかな?

 

 

 

 

治療から1週間を過ぎて

化学療法治療を開始してから1週間を過ぎました。

1~2日目は特に何ともないと言っていたけど次第に副作用が出てきた様子。

だるい眠いと言って寝ている回数が増えました。先日は脇の下や頭やお尻など各所に赤い斑点のようなものが出来てきて痒いらしく主治医に診てもらいました。

これは塗り薬を処方してもらって少しおさまったみたいです。

 

最近は舌に違和感を感じるみたいで、見てみると舌の先が荒れていました。抗がん剤治療中は口の中の粘膜に変化が出るので、できるだけ清潔に保つことが大切みたい。

生理食塩水でうがいするのが良いとのことなので早速作って試しています。

殺菌作用があった方がいいのかな?と思い、試しに低刺激タイプの液体歯磨き(クリニカ)を買ってみたけど、ちょっとだけと使ってみたら「最初はいいと思ったけど、舌が痛くなった!」って涙目になってました。

妻曰く手作り生理食塩水の方がいいとのことです。

 

生理食塩水の作り方

 1.500mlのペットボトルを洗う

 2.ペットボトルに4.5gの食塩を入れ水を500ml入れる

 3.しっかり振って塩を溶かす

これだけです。

使い方は1日3回以上、口を閉じてぶくぶくうがいしてください。

 

国立がんセンター がん対策情報センターで発行してる小冊子「がん治療と口内炎」によると生理食塩水は「水1リットルに9gの食塩を溶かして作る」とあります。

つまりは0.9%の食塩水ってことですね。

1リットルは少し多いと思うので半分の量で使い切りで毎日作る事にしました。

 

口の中が荒れてくると食事をするのが困難になり、最終的に食べられなくなってしまいます!その前にしっかり予防してQOLが低下しないようにしましょう。

っていうか妻がそんな状態にならないことを祈りながら明日も生理食塩水を作ります。

僕にできることはこんなことぐらいしかないのです。

 

国立がんセンター 

がん情報サービス https://ganjoho.jp

 

 

 

知らなきゃ大変!高額療養費制度

今回ガンと言われてから、これまでの医療費は合計で¥799,620でした。

一般的には何らかの健康保険に加入しているため3割の自己負担となり¥233,886を支払う事になります。

3割負担とはいえかなりの金額です。毎月これでは、はっきり言って破産してしまいます。って言うか治療できません!

そこで高額療養費制度の登場です!

 高額療養費制度というのは医療費支払いの自己負担を軽減する制度です。

ガンに限らず医療費が高額になるような時はこの制度を使うことができます。


病院や薬局で支払う金額が自己負担限度額(所得、年齢により区分される)を超えた場合に、その超えた分の金額が後で払い戻されるという仕組みです。

 

自己負担限度額は表のとおりです

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我が家はギリギリで④区分エだった為(収入が少ない!)(^^;)

5月分の医療費は3割負担だと233,886円支払うところが病院ごとの医療費の自己負担限度額は57,600円になりました。

 

ただし、高額療養費制度は一度支払いを済ませた後に申請して返金される仕組みです。今回のケースでは20万以上の金額を支払わなければなりません。

これでは当座の生活資金が不足する恐れがありますので、平成24年度から限度額認定証という仕組みができました。

 

限度額認定証とは高額な医療費が発生しそうな場合に、事前に申請する事により一定の自己負担限度額以上は支払わずに済むという素晴らしい制度です。

 

乳がんと分かってからどんな治療方法になるにせよ、明らかに高額な医療費になると考えたので、直ぐに限度額認定証の申請をしました。これのおかげで、限度額以上の金額は請求されませんでした。

 

高額療養費や限度額認定証について詳しくは下記のサイトにアクセスしてみて下さい。

協会けんぽ

●限度額認定証申請

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3020/r151

 

 

 

ガンとお金の話

自分がガンになるって考えたことありますか?

僕は考えたことがありませんでした。もちろん家族がいるので万が一の為にと、生命保険、がん保険医療保険等には加入しています。まさか妻ががんになるなんて・・・

酒も飲むし、運動不足だし僕の方が確実に病気になって先に逝くんだろうなぁと考えていたし、妻ともよく冗談を交えながら話していました。

妻が乳がんになるなんて考えもしなかったのでがん保険には加入しておらず、共済のみでした。これは入院や死亡時の保障がメインの為、通院で抗がん剤治療を行うことに対しては全く役に立ちません。

 がん治療ってやっぱりお金がかかります。妻は会社員の配偶者であるので健康保険が適用される治療であれば支払う治療費は3割負担になるのですが、それでも新たな医療費が家計に加わるため、ギリギリの家計でやりくりしていた我が家にとって重くのしかかってきます。

情けない話ですが勤務先が東日本大震災津波により倒産寸前まで被害を受けて以来、ボーナスはスズメの涙になり給与も上がらない為、妻はパートで働いて家計の不足分を補っていました。

そんな二人で働いて何とか暮らしている状況の中にあって今回の妻の病気。

 はっきり言って大ピンチです。

もうホントに先行きを考えると今だかつて無いほど大きな不安の波が押し寄せてきます。津波も怖かったけど今回の波はじわじわと浸食してくる感じです。

 妻が死ぬかも知れない、貯蓄が底をつき生活がままならないかも知れない、自分が病気やけがをするかも知れない。

などなど不安材料はとめどなくあふれてきて、ついネガティブな想像をしてしまう自分がいます。今までは妻に受け止めてもらっていたけど、妻には明るく笑って生活して欲しいから愚痴をこぼす訳にはいかない!

ここで吐き出して何とかしのぐしかありません。

 

お金がが掛かる!実際の医療費は?

参考までに乳がんと分かってからこれまでの医療費を書いておきます。

 5月14日に初めて検査してから31日までかかった分です。 ほかにも飲み薬代が数千円あります。

 

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 やはり化学療法は高額です!初めて領収書を見たときはびっくりしました。 

1クールの抗がん剤の費用が60万超です。

主治医には「完治はできません。薬でガンを抑えながら生きるしかありません」と言われています。

という事は、この先妻が生きて行くためには最低でもこの程度の費用が必要という現実があります。

 やはりガン治療はお金がかかる!

しかし!日本には健康保険制度という素晴らしいシステムがあります。

次回は社会人なら誰もが知ってるこの制度を我が家でのケースに当てはめて紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

初の抗がん剤を終えて

治療当日僕は泊まり勤務の仕事で妻に付き添えなかったけど、その日の送迎は義妹と義兄にお願いすることができたのでとても助かりました。

その日はなんだか心配で仕事に身が入らず少しぼーっとしてたかもしれない。

こんなんだから妻に怒られるんだな。

 

次の日家に帰ると心配をよそに元気な妻がいて、顔を見るとホッとしました。

 

初回の治療は5時間もかかるため、前日スマホにダウンロードしていたAmazonプライム・ビデオを観ていたみたい。

僕の母が治療室に来て、会うなり泣いてしまったから少し驚いたとのこと。

離れて暮らす母も乳がんと知らされてから、居ても立っても居られず病院に向かったとのこと、妻の顔を見て少し安心したようでした。

 

一通り話をした後に2人で買い物にでかけました。

いつものスーパーやホムセンだけど、久しぶりに一緒に出かけたもんだからちょっとだけデート気分にw

家に帰ると、妻は少し疲れたみたいで昼食を済ませた後に横になっていました。

 

薬が効いて来たのかなぁ?

本人は「大丈夫。分かっていたことだから」って言うけど、傍目にもだるそうで心配になります。

 

夕方になり次女が帰って来るなり「ただいまー !髪抜けたー?」って元気いっぱい言うもんだから妻も僕もビックリながら大笑い!

流石!我が家のムードメーカー。

笑いは免疫力をアップさせるって言うしこのまま笑顔で毎日を過ごせば、きっとがんなんて消えて無くなるに違いない。

 

そう確信した一日でした。

 

 

 

 

 

妻の乳がんを娘たちに伝えた日

今日から抗がん剤治療がはじまります。

いつまでも黙って入りわけにはいかないから昨夜、意を決して娘たちへ妻の今の状況を伝えました。

 

病気になった事。これまでの経緯。明日から始まる治療が定期的に行われる事。髪が抜けるかもしれない事。風邪に気をつけなければならない事。入院はしないから学校行事には行ける事。などなど。

 

2人とも目に涙を浮かべでグッと我慢してました。「乳がん」とハッキリ言わずにいたけど、高2の長女はスマホで調べて分かったようで、「いつから気付いてた?なんでもっと早く行かないの!」って怒ってました。

 

2人とも取り乱すと思っていただけに少しホッとするとともに、娘の成長を感じて安心しました。

 

妻の方も皆泣きながら抱きついてきて、今夜は一緒に寝るのかなぁ?て思っていたようで、全くそんな素振りも見せないもんだから拍子抜けしつつ自分から次女に抱きついていましたw

 後で妻の思っていた事を話したら皆んなで大笑いw

 

妻も私も娘たちへ伝える事がずっと気掛かりだったから2人とも胸のつかえが取れた感じでした。

 

 大変な状況でも娘たちの逞しさを感じて少し嬉しくなった夜でした。